新宿思いで横丁 台湾・川越加油!

2代目看板娘篠笛
2代目看板娘志の笛

新宿駅徒歩1分、思い出横丁はインバウンドで大変なことになっています。昭和にタイムスリップしたような横丁で日本人の女将さん一筋65年の志の笛(しのぶえ)は酒場放浪記の吉田類さんが時々寄るお店、店の名前の由来は創業者が祭り好きだったことからぴーひゃらと「志の笛」という名前がついたのだそうです。

入り口には2代目の女将の娘さんが書いた「マナーを守らない人はお断り」の注意書きを確認にてからでないと入れません。厳しい掟のあるお店ですがいごこちはとってもいいところです。新宿は一見相手のテキトーな店が多い中しっかりしていてまた来たくなるお店です。

台湾加油!
台湾加油!

歩いて10秒のところにの2軒目のお店に入ると台湾からのお客さんと遭遇しました。章さんと呉さんです。日本語上手です。章さんのお母さんは日本人だそうです。日本と台湾の秘密をちょっと話ししてしまいました。

20160130思いで横丁川越からしばらくするとどやどやと4人のお客さんです。埼玉県川越市からお越しの団体さんです。結婚式の2次会の帰りです。小生も川越で少年時代をすごしました。「おっぺす」とか地元の人しかわからない話題で盛り上がりました。

隣の竹内さん
隣の竹内さん

竹内さんはこの界隈の常連さん。竹内さんも実は埼玉県の出身です。台湾の若者に日本統治時代の話をしていました。新宿「思いで横丁」は縁日のように混んでいます!平日より休日のほうが混んでいるそですから完全に観光地化しています。

今日のフィールドワークは台湾と川越が新宿で遭遇する様子を観察することができました。ちなみに「加油」とは台湾のことばで「がんばれ」という意味です。

香港・くらげ・鉄道模型

20160122_HongKong

金曜日夜の渋谷道玄坂は給料日前というのににぎやかでした。いつも使う居酒屋さんが満席なので、串焼き処渡来屋さんで打ち上げをしていたら、隣の席のひとたちは香港からのお客さんです。手前のかれは日本語が上手です。旅の思い出にスケッチしました。最近の旅行者は日本語が上手なひとが増えました。以前だと日本に来るひとはオタクが多かったのですが…

20160122_Hasesutaそのあといつものハセスタさんにおじゃまするとカウンターに立っていたのはあんなちゃんと愛子さんです。あんなちゃんはクラゲがすきだそうで、クラゲにのったイラストを描いたり、カウンターの常連さんもあんなちゃんをいじります。きたろうが好きかどうか聞いています。みなさんをクラゲを添えて水中のなかのように描きました。お気に入りのクラゲの写真もみせてもらいました。どうもクラゲオタクのようです。

20160122_きたろうついでにもう一軒です。たまたま入ったのか、わざわざ行ったのかなぞですが、Nゲージが店内を走る鉄道オタクの集うバー銀座パノラマです。「オタク」はそのみちを極めた人たちです。ここでも美女が男の子たちを魅了しています。700系新幹線と在来線が目の前を通過してゆきます。

バー銀座パノラマ
バー銀座パノラマ

渋谷道玄坂はほんと楽しいところです。おえかきオタク向けのバーがあったらいいなーと思った次第です。

 

札幌 狸小路 酒と肴と炉辺とマルコ

看板娘いっちゃん
看板娘いっちゃん

乾いた雪を踏みしめて、狸小路のアーケードが途切れても、そのままずんずん進んでゆくと二条市場にぶつかります。真っ暗な市場は昼間はにぎやかですが夜になるとひっそりとします。

そんな市場の片隅にマルコはあります。小さな窓から中をのぞいてみると、かわいいひとがカウンターの向こうにいるではありませんか!

看板娘のいっちゃんの笑顔にほだされてお店に入ったら、狭いこと!うなぎの寝床のような細長い店内はカップルと会社の集まりのグループがいます。とりあえずカウンターに腰掛けます。

20160114_Sapporo_3しばらくするとベレー帽をかぶったきょうすけさんが隣にすわります。いっちゃんとはおなじみさんのようです。彼もいっちゃん目当てです。いいかんじでいっちゃんがきょうすけさんをいじります。

きょうすけさんの本業は芸術家でカフェなどの内装やオブジェを製作しています。どうやらアートで革命を起こそうとしているようです。

20160114_Sapporo_4狭い店内をいそがしく食事を運ぶのはゆうかちゃんです。ハムスターのようのまめまめしく動きます。奥のほうのカウンターにはラブラブカップルがいます。関西出身のおふたりは最近北海道に引っ越してきたのだとか(たぶん…よっぱらっていたので記憶があやしいので間違っていたらゴメンナサイ)

20160114_Sapporo_5二条市場内のれん横丁1階というのがこのマルコの住所ですが、来ているお客さんもすてきで、とっても魅力的なお店でした。住所:北海道札幌市中央区南3条東1丁目 二条市場内 のれん横丁1階

 

 

道玄坂上のバー

渋谷道玄坂上の隠れ家
渋谷道玄坂上の隠れ家

渋谷道玄坂上のバー「Bar Hasegawa Style」のカウンターに座っているとまるでテレビのバラエティーショーのようにいろんな人が出たり入ったりして眺めているだけであっという間に時間がたってしまいます。コースターに描いたイケメンは岳さんで今日は出勤日です。舞台の役者さんです。

みかんを届けてくれた
みかんを届けてくれた

岳さんの似顔絵に写っているみかんを差し入れしたのは嶋田さんです。絵のとおり気配りの人です。向かいのカウンターに座っていた黒いコートの良く似合う女性が会計をすませて帰ろうとしています。

熱血青年
熱血青年

入れ替わりに入ってきたのがちばてつやが描きそうな熱血青年です。そのすぐあとに入ってきたのは団体さんです。なにやらコンピュータのはなしをしています。大学の先輩と後輩のようです。

201512仲間
大学の先輩と後輩

そして0時近くになったら、きょうはとってもいいことがあったと幸せいっぱいの女性客が一人。遠距離恋愛している彼とひさしぶりに会ってじっくりとお話しができたのだそうです。

201512_hasesuta
しあわせなひと

数時間の滞在でしたが走馬灯のようにいろんなひとが通り過ぎてゆきました。まるでみんな昔からの知り合いだったようなそんな錯覚のする道玄坂の夜でした。

 

 

 

渋谷道玄坂にのこる昭和の風景

渋谷道玄坂の風景
渋谷道玄坂の風景

いま渋谷の駅周辺はものすごい勢いで開発されています。49年続いた東急プラザざ解体されすっかり空が広くなった渋谷道元坂界隈。なにも建物がなくなった大都市というのはなんだかとってもうれしくなってしまいます!

6台の巨大ユンボがまるで生き物のようにせっせとビルを解体し、その様子を歩道橋からめずらしそうに通行人や外国からの観光客が眺めていたのはつい先日のことです。

ところで、きょうの風景は道玄坂の飲食街にモダンなビルの谷間に忘れられたようにひっそりと立つモルタルの2階建ての家です。数年おきに店が入れ替わる変化の激しい場所ですが、なぜかこの家はそのままです。

2020年に向けて更地になった東急プラザ跡地には巨大なガラス張りのビルが立つ予定です。いまとはすっかり違った景色となっているのでしょう。この昭和がカプセルに閉じ込められたような風景はそのときまで残っているのでしょうかちょっと気になります。

千住で2番 大はし 

相席になった邦さん
相席になった邦さん

金曜日夜の北千住はとにかく人であふれています。老若男女・ガテンもサラリーマンも学生君も、その雑多感はパワー全快です。そんな北千住に仕事帰りに偶然見つけたのが「千住で2番 大はし」。

引き戸を開けてみると中はものすごい活気です。しばらく待たされてからテーブル席に通されると、ぶっきらぼうなあんちゃんがビールを持ってくるが早いか、いきなり相席です。その時のスナップがこの邦さんです。

邦さん曰く、この店はとても有名でテレビでもよく紹介されるそうです。ご本人もいつか来ようとおもいつつ一人で来るのはちょっとと思って甥っ子の大ちゃんを誘っての初来店だそうです。

相席した大ちゃん
相席した大ちゃん

名物は「煮込み」と「肉豆腐」。食べログによると、もともとお肉屋さんで創業は1877年。東京三大煮込みの店のひとつなのだそうです。

金宮(キンミヤ)焼酎のボトルが壁一面に並んでいるのでお湯割りでもとおもって注文すると、れいの無愛想なあんちゃんが小さな皿の上に冷酒グラスをのっけて持ってきます。いきなりどばどばとグラスいっぱいにキンミヤを注いだあと、カキ氷にシロップをかけるようにびちゃびちゃと梅酒をまぶしているではありませんか!

25度の焼酎をストレートで相席した邦さんと数杯飲んで、その後の記憶は…定かではありませんが、なんだかきれいなひとのスケッチが残っていました。北千住おそるべしです。

北千住の居酒屋
北千住の居酒屋

 

 

歌謡曲居酒屋・バー「涙のリクエスト」

毎日が他人と同窓会みたいな居酒屋「涙のリクエスト」
毎日が他人と同窓会みたいな居酒屋「涙のリクエスト」

ないしょでノスタルジーに浸れる場所があります。最近都内ではひそかに増えているらしい「歌謡曲バー」。小田急と相鉄線のターミナル大和駅から徒歩1分の飲み屋街にある「涙のリクエスト」もそのひとつ。70-90年代のバブル直前の歌謡曲が50インチのスクリーンで楽しめます。一昔前のジュークボックスのビデオ版みたいなお店です。

洋楽なし、演歌なし、J-POPと定義されるまえの「歌謡曲」がテーマのかなりセグメントを絞り込んだお店です。お店のなかはシングルレコードのジャケットが所狭しと張ってあります。カウンターにいる男性はX-JAPAN、アン・ルイスなどハードロック系の歌を熱心にリクエストしています。

たぶん学生時代には友達にならないようなおじさんですが、40年以上時間がたってしまうと趣味の差より共通の世代経験のほうがフレームアップされてきてしまうので不思議です。テレビがお茶の間の王様だったころのアイドルたちが荒い画素のアナログテレビ画像のなかでピチピチしてます。

大和涙のリクエスト2こちらはかんばんむすめのよっちゃんです。

PCに向かいながら「「歌謡曲」の選曲をするマスター
PCに向かいながら「「歌謡曲」の選曲をするマスターの図

マスターはひたすら客筋をみながらの選曲に余念がありません。ところで、巣鴨のとげぬき地蔵商店街には60-80歳をターゲットにしたカラオケ屋さんがあります。歌のレパートリーは戦前の流行歌、唱歌、軍歌などです。特定の世代のひとがそれなりのボリュームで訪れる場所だからできるビジネスでもあります。

 

 

 

 

不思議な空間が広がる自由が丘デパート

自由が丘デパート内のバー白搭
自由が丘デパート内のバー白搭

自由が丘にはふしぎな場所がたくさんあります。そのひとつが駅前の自由が丘デパート。昭和23年にできた建物は低い天井、3坪から10坪ぐらいの間取りの約100テナントがひしめいています。どこか秋葉原のラジオデパートと雰囲気がにています。これまでなんどか自由が丘に来たことがあるのに、しかも駅前なのにまったく気づきませんでした。

地下1階と地上1階がファッション雑貨、2階がレストラン、3階がレストラン・パブ・スナックなどバラエティーに富んだ不思議な空間がひろがります。

そのなかの1軒「白搭」の扉をあけてみると昭和の香り漂う世界です。昭和41年(1966)年から49年の歴史があり谷啓に似た愉快なマスターが出迎えてくれます。

谷啓似のマスター
谷啓似のマスター

お客さんも地元のおなじみさんです。19:00ぐらいに来店した秘書を連れた「会長さん」。自由が丘でも有名な行列のできるおBAKEのチーズタルトをお店の女の子にお土産です。なぜか小生もごちそうになったので御礼にスケッチをさしあげました。ビールとチーズタルト、食べてみるといい感じに合いました。ちょっと驚きです。

タルトをごちそうになった会長さん
タルトをごちそうになった会長さん

 

 

 

 

浜松の地元のひとでにぎやかな居酒屋六文銭

地元の人でにぎわう六文銭の看板娘
地元の人でにぎわう六文銭の看板娘

2009年以来6年ぶりの浜松。JR浜松駅周辺の再開発で遠鉄百貨店はきれいになり若いひとであふれています。以前と比べて繁華街も若者が増えたように感じます。

そんな繁華街でも地元の人でにぎわっていそうな店を探してみたらありました。引き戸を開けるとカウンターで男性客が晩酌しています。テーブルには同窓会でしょうか4人テーブルの男女が学生時代の話に夢中です。入れ替わり立ち回りおなじみのお客くさんがひっきりなしです。

20151107浜松スケッチをしていると隣の席のタッチャンとマッキーさんが覗き込んできたのでお二人を描いてさしあげました。

浜松市には男の子がわくわくするようなものがたくさんあります。バイクが好きならヤマハにスズキ。音楽も盛ん。天下をとりたいなら徳川家康が出世した浜松城があり、飛行機がすきなら航空自衛隊の浜松基地でブルーインパルスが飛んでいます。ちょうど明日11月8日が航空ショー(エア・フェスタ)なので予行練習をしていました。

徳川家康 しかみ像
徳川家康 しかみ像のメモ(2009)

以前、浜松城に行ったとき家康の「しかみ像」をみてなるほど家康は努力のひとだと感心したことがあります。

31歳三方ヶ原の戦いで武田軍にコテンパンに負けて恐怖のあまり脱糞してしまった自分を戒めるために描かせといわれています。

ところが、浜松市のマスコットキャラクターは「出世大名家康くん」です。うなぎのちょんまげ、鍵盤のはかま。激しくゆるいキャラクターになってます。

吉原土手いせや本店

吉原土手の伊勢屋
吉原土手の伊勢屋

偶然いいお店を発見することがあります。この吉原土手の伊勢屋(いせや)も建物にひかれてスケッチしているうちに、せっかくだから天ぷらで熱燗でもと思って入ったのが出会いのきっかけです。

伊勢屋の店舗の様子
伊勢屋の店舗の様子

ごま油で黒光りした床に柱時計、日曜日の4時過ぎなのではじめは閑散としていましたが、5時を過ぎたころから、ドイツ人夫婦とタクシーで乗り付けて来店する老夫婦、カップルが3組と次々と入店してきます。

隣の父親と息子の会話に耳をすませていると、父親が子供のころに来た時とかわらないたたずまいであることや、天丼のエビがどんぶりからはみ出るぐらい大きいことなど息子にウンチクを語っています。

店員は若い子が中心で洗練されていないけど、料理もおいしく、お客さんを見ているだけでも楽しい店ですが、おなじみさん同士の打ち解けた店とは違い、みなどこかよそよそしいところがあります。