春日山のひみつ-その2- 川越市名細地区

昨日の続きで、川越市名細(なぐわし)地区の謎にせまります。春日山の秘密を解くヒントは記憶の中にもありました。現在ではもう見ることのできない景色ですが35年まえ、小畔川(こあぜがわ)の河畔から中学校のある高台をみた記憶のなかの風景です。

季節は初夏でしょうか。武蔵野の雑木林と土手の境にはヒメジオンなどの白い花が群生し、関東近郊ではごく普通にみられる牧歌的な景色です。

高さ10メートル前後の小畔川の浸食でできた河岸段丘の上に中学校はありました。小高い木の茂った場所は「山」といってもよいのでしょう。おそらく地名も小畔川から見上げたこの土地の様子を名付けたのかもしれません。

段丘の下にテニスコートが見えます。たしか2面あったように記憶しています。たしか男子と女子で曜日交代で使っていました。コンクリートのローラと埃っぽい関東ロームがむきだしの赤土の校庭に水をまきながら部活動をしていました。

まだ当時は小畔川の河畔には水田が残っていましたが、現在は宅地になっています。写生大会で今日のスケッチと同じよな風景を描いたのを覚えています。大きな画用紙と画板をもって外でのスケッチは本当に楽しい時間でした。