戸隠山

天の岩戸伝説の戸隠山
天の岩戸伝説の戸隠山

長野県の戸隠山は天の岩戸伝説の山です。その険しさと猛々しさは奈良のなだらかな山容の三輪山とは対照的です。奥社へ向かう巨大な杉並木の参道が静かに参拝者を見守ります。その戸隠神社の奥社から頂を望んだとき、この山の持つ神々しさを実感することができます。

背後にそびえる北アルプスに比べて決して高くはありませんがその姿は存在感があります。戸隠神社は修験道の寺と宿坊で発展し、明治以降は神仏分離により神社となるなど時代の流れで呼び名は変わりますが、古代の人々が聖別し大切にしてきた場所であることには変わりありません。

日本の神道には聖書や仏典のようなテキストがありません。どうやって太古の記憶を保存してきたのでしょうか?それは「場」であり、その「場」に住みながら毎年祭りでその記憶を伝えてゆく人々の存在が不可欠なんだなとあらためて発見した次第です。

古代の聖地三輪山

三輪山を御神体とする
三輪山を御神体とする

奈良盆地の南東に位置する三輪山(標高461m)をご神体とする大神神社(おおみわじんじゃ)は、地元では大神(おおかみ)さんとよばれて親しまれています。大和国の一宮、もっとも古い神社のひとつで、三輪そうめん発祥の地です。大神神社でお祭りしているのは出雲の神様、大国主命(おおくにぬしのみこと)です。

同じように山がご神体の神社に諏訪神社があります。御柱(おんばしら)で有名ですが、こちらは守屋山(もりやさん)がご神体です。下諏訪神社の御祭神は大国主命の子どもの建御名方神(たけみなかたのかみ)です。出雲地で国譲りの後たどり着いた場所が諏訪です。

三輪山も守屋山もどちらも、とてもなだらかな稜線の山並みが印象的です。古代の日本人が聖別した形には共通のものが感じられます。

和歌山県 花巌神社(はなのいわやじんじゃ)
三重県熊野市 花窟神社(はなのいわやじんじゃ)

国づくりの女神イザナミノミコトの御陵といわれる三重県の熊野市にある花窟神社(はなのいわやじんじゃ)も古い神社で、ご神体は海岸から立ち上がった数十メートルの高さの山です。大国主命のご先祖さまがイザナミノミコトノのご主人だったイザナギノミコトですからこちらの聖地のほうが古いのかもしれません。

数千年前からの自然を崇拝していた聖地が各地に残っていてその場所にゆくことができ、現在でも地元の人々によって大切されているのは実は世界でも日本独自のものです。

デジャビュ

朝新聞をよむご婦人
朝新聞をよむご婦人

以前どこかで見た景色だなと思うそんな瞬間が時々あります。上の絵は近所の喫茶店でよく見かけるご婦人。土曜の朝8時ごろにいつも同じ席に座って新聞を読んでいます。

たばこを吸いながら朝日新聞を読む
たばこを吸いながら朝日新聞を読む

こちらはまったく別の場所の平日午後にカフェで目撃したご婦人。髪型、雰囲気が先ほどのご婦人とそっくりです。そして、読んでる新聞は同じ朝日新聞です。唯一の違いは、手に持っているドーナッツとシガレットぐらいでしょうか。

ママ大好き

ママ大好き
ママ大好き

駅での光景。ピンクのフリースを着た女の子がママの手になにか一生懸命書いています。最近覚えた漢字でしょうか。ママはすぐにわかったようですが、しばらく考えたふりをしています。後ろに見えるお姉さんは特に関係ありませんが黒いタイツが魅力的でしたので描き加えました。

 

オセロ遊びをする父と娘

電車の中でのめずらしい風景
電車の中でのめずらしい風景

ルノワールの「ドミノ遊びをするガブリエルとココ」のようなシーンです。まだ幼稚園の年少さんぐらいのお嬢さんが、お父さんのひざの上にあるオセロ版で次の一手を考えています。

子どもをあやすならスマホや電子ゲームを与えておけばいいものですが、このお父さん偉いです。ちょうど隣に座ったので思わずスケッチしてしまいました。

10年ほど前イギリスに出張したとき、電車の中で若い男の子たちがフチがふさふさになったトランプで熱心に遊んでいる姿を目撃したことがあります。まだ電子ゲームがそれほど普及していなかったころのイギリスではポータブルな遊びといえばカードゲームでした。

カードゲームやボードゲームは今ではかなりマニアな人たちの楽しみとなりました。ぼくも子どもにはできるだけアナログな遊びを与えるようにしましたが、大きくなるにしたがってネットゲームばかりやるようになってしまいました。

身近にいる同い年のこどもの影響を受けてこどもは育ちます。ベーゴマを教えても遊んでくれる仲間がいなければすぐ飽きてしまいます。小学校に入ると親の影響よりまわりのこどもたちの影響が大きくなります。

そういえば息子が小学1年生のとき温泉の休憩室で囲碁の対局をしていたら見ず知らずのおじいちゃんやおばあちゃんが息子をほめてくれたのを思い出しました。

 

龍のごとく

20150531_龍の牙p
左から初代総長 千年弘高氏、長官 宮川鉄平氏、軍曹 遠藤雄貴氏

西武線の新所沢駅に隣接するPARCOで開催された「ツナゲル所沢⇔東日本」のイベントの一コマ。和太鼓の音が聞こえてきたので音のほうんい歩いてゆくと「龍の牙」がステージをやっている最中でした。まったく知らないグループでしたがとても熱いひとたちだったのでスケッチ。

和太鼓とアコースティック、新鮮な組み合わせです。所沢を中心に活動を初めて2年ちょっとだそうで。やまとごごろをどのように現代に生きるひとたちに表現してゆくのか今後が楽しみです。また、郊外の若い世代が伝統の再発見とあたらしいスタイルを創り出しながら文化を発信してゆくのは頼もしいかぎりです。

 

新宿で伊豆七島

第24代ミス椿の女王
第24代ミス椿の女王

新宿のイベント広場はおじさま・おばさま好みのイベントとよく遭遇します。今日と明日(5月29日と30日)の二日間は「東京愛らんどフェア2015」で伊豆七島のおいしいものや美女と遭遇できます。

ミス椿を目撃、思わずスクープということでスケッチ。埼玉県出身の山城愛弓嬢がミス椿として大島をPR。

ところで、新島のコーナーにいた役場のお兄さんの話しだとアベノミクスで都内は外国からの観光客がワンサとやってきているの伊豆諸島への観光客の流入はそれほどでもないとのこと。

出典「伊豆諸島・小笠原諸島観光客入込実態調査報告書(平成22年) ここ10年は下げ止まり傾向
出典「伊豆諸島・小笠原諸島観光客入込実態調査報告書(平成22年) ここ10年は下げ止まり傾向

たしかに、ピーク時の昭和48年(1973年)の大島への来島者数83万人だったのが平成22年(2010年)には18万人にとこれは大変な勢いで減少しています。うーん。日本の諸島部の過疎化と観光客の減少は深刻です。

悩みを聞く…

電車の中での一コマ
電車の中での一コマ

なにか鬼気迫る顔の女性が手前の男子と話しています。悩み事の相談でしょうか?会話は聞こえないので想像するしかありません。

深刻そうな顔をしている真ん中の男子が事件に巻き込まれたのでしょうか。女性の顔がますます険しくなります。

5分ほど様子をみていると真ん中の男の子は居眠りをはじめてしまいます。スクープだと思ってスケッチしていたのに、なんだか拍子ぬけして、そのまま電車を降りました。

 

異次元のとびら

新橋地下の飲み屋街「菊三八」
新橋地下の飲み屋街「菊三八」

水曜日はできるだけ平常心と早期帰宅を心がけるのですが、新橋地下の飲み屋街ではまってしまいました。真坂(まさか)さんというご主人が経営する菊三八(きくみや)はとてもすてきな大衆酒場です。

白州次郎似のH社長
白州次郎似のH社長

H社長に誘われてこの店に来ました。経営論をひとしきりH社長と談義したあと、なぜか駅前でティッシュを一生懸命配っているお兄さんの情熱にほだされて、地下への階段を下りてみると南三陸町出身の美女と遭遇しました。

熱心に仕事をしている石橋さん
熱心に仕事をしている青年

夜中まで楽しくお酒を飲んでいると異次元への扉が開くようです。気をつけなくてはいけません。A嬢は自分でもイラストを描いていて、すきな食べ物は海産物だそうです。ぜひブログにはグルメ情報をとのリクエストをいただきました。

南三陸町出身のA嬢
南三陸町出身のA嬢

鹿島神宮

鹿島神宮
鹿島神宮

木立からの木漏れ日が鹿島神宮の奥宮の屋根を照らしています。ほんとに日本人は鎮守の森と一緒に暮らしてきたのだなと実感します。

2013年NHKの時代劇「塚原卜伝(つかはらぼくでん)」の舞台になったので参道にはどの場所で撮影したかの解説板が整備されていました。

神社のある場所は古代のひとびとが聖別した場所といわれています。その場に立ってみるとなるほど理屈ぬきでその理由を感じることができます。