北千住の天七は串揚げ立ち飲み居酒屋。目の前のカウンターのおじさんたちは隣に気を使いながらも無言で盃を挙げています。たぶんなにかきっかけがあったら隣の人とお話をしたいのでしょうけでど、不自然でないようなきっかけがどうもつかめないようです。
左のおじさんは相撲を見ていますが、ひとりで楽しんでいるだけです。視線を合わせないように、でもさびしくなさそうに中空をみつめ、一日の疲れを癒すように黙々とたしなむのがここのお店のマナーのようです。今年3月のスケッチです。
日本風俗見聞録
北千住界隈は平日の5時から飲み屋がにぎやかです。千住の永見もそんな居酒屋です。相席になったお二人さんは日本の加工食品業界を支える先輩と後輩のお二人です。
ツーショットのスケッチは先輩思いの後輩くんに差し上げましたので、後輩を気遣う先輩にはご本人のポートレートを差し上げました。
ところで、お店は壁一面に千社札が所狭しと貼ってあります。はげ頭の先代のご主人が神輿をかつでいる写真もあります。ちゃきちゃきの江戸っ子って感じの今は亡き先代の写真です。
フロアの熟年のおねえさまたちもちゃきちゃきと切れのいい動きでお酒や料理を運んできます。看板娘のおねさまたちもスケッチもしたのですが控えを撮らずご本人にさしあげてしまったので、残念ながらブログにアップすることができません(^^;)。
金曜日夜の北千住はとにかく人であふれています。老若男女・ガテンもサラリーマンも学生君も、その雑多感はパワー全快です。そんな北千住に仕事帰りに偶然見つけたのが「千住で2番 大はし」。
引き戸を開けてみると中はものすごい活気です。しばらく待たされてからテーブル席に通されると、ぶっきらぼうなあんちゃんがビールを持ってくるが早いか、いきなり相席です。その時のスナップがこの邦さんです。
邦さん曰く、この店はとても有名でテレビでもよく紹介されるそうです。ご本人もいつか来ようとおもいつつ一人で来るのはちょっとと思って甥っ子の大ちゃんを誘っての初来店だそうです。
名物は「煮込み」と「肉豆腐」。食べログによると、もともとお肉屋さんで創業は1877年。東京三大煮込みの店のひとつなのだそうです。
金宮(キンミヤ)焼酎のボトルが壁一面に並んでいるのでお湯割りでもとおもって注文すると、れいの無愛想なあんちゃんが小さな皿の上に冷酒グラスをのっけて持ってきます。いきなりどばどばとグラスいっぱいにキンミヤを注いだあと、カキ氷にシロップをかけるようにびちゃびちゃと梅酒をまぶしているではありませんか!
25度の焼酎をストレートで相席した邦さんと数杯飲んで、その後の記憶は…定かではありませんが、なんだかきれいなひとのスケッチが残っていました。北千住おそるべしです。