侍魂とキリスト教精神

侍風の老人
侍風の老人

病院の待合室で見かけたちょんまげがよく似合う老紳士。しわをすこし少なくして描いていたらなんかいい感じの男前になってしまいました。

江戸から明治にかけての古い写真がYouTubeで出回っていますが、当時の人も現代の日本人も服装こそちがいますが雰囲気はそんなに変わらないなと思うこともあります。

ところが、以前ハワイ島の日本人移民2世のひとのレストランで食事をしたとき、そのしぐさや言葉遣いを祖父世代の古風なものに感じたことがあります。日本の社会から隔離されて影響を受けなくなるとタイムカプセルのようにその当時の空気感が身体に残るのでしょう。

昨年なくなった元日本の陸軍少尉の小野田寛郎さんが戦後29年ぶりにフィリピンのルバング島から日本に帰ってきたら、まったく違う価値観が日本全体を支配しており、マスコミは軍人をまるで犯罪者のように扱うのにいたたまれずブラジルに移民したはなしがあります。

なぜ戦前と戦後でそれほどまで価値観が変わったか?今では米国が約7年間の占領期に大規模なプロパガンダ政策(War Guild Information Program)により伝統的な価値観は破壊され贖罪意識が埋め込まれたその結果であることは広く知られるようになっています。

「侍スピリット(武士道)」とはなにかという議論をイギリス人としたことがあります。侍=戦士という図式で西欧の人は考えています。戦士=野蛮と言い換えることもできます。日本の侍は古風な戦士の形態、それは「自己犠牲」の精神を前提にしたものでありキリスト教の考えと共通するところだと話すとそのひとは「へーそうなんだ」という顔をします。

病院の待合室

接骨院
接骨院

4月の某日に足の甲があまりにも痛いので整形外科に行ったときの風景。右手の赤い服のご婦人は右に座る息子さんに付き添われての通院です。病院では普段お会いすることのない人たちばかり、待合室はたいくつしません。この絵は受付嬢に差し上げました。

若いときから肉が好き
若いときから肉が好き

別の日のスケッチですが、こちらのご婦人も左の娘さんに付き添われて病院にきています。右となりのおばさんが話しかけると自分は好き嫌いがなくなんでもよく食べる、若いときから肉は好きだったので今でも元気なのだそうです。肉食系お嬢様だったのでしょう。