クリスマスチキンと太陽神

今年のクリスマスチキンはグレービーソースと3日もレモンを詰め込んで下ごしらえをした霧島鶏がとてもいい感じに仕上がりました。デザートの手作りジンジャーブレッドもしっとりとしてよい出来です。

日本では明日の25日を境にお正月の装いに早代わりですが、キリスト教の国々ではクリスマスツリーはお正月の門松のように新年まで飾っています。

冬至の日を境に昼間の時間がだんだんと長くなります。冬至は太陽の復活、命の再生を祝うもので古代に人々にとってはマツもモミの木も常緑樹は春(生命)を象徴するもです。クリスマスとお正月をつづけてお祝いすることになんの矛盾もありません!

ところで、冬至の日は伊勢神宮内宮(いせじんぐうないぐう)にある宇治橋の大鳥居の真ん中から朝日が昇ります(YouTubeでの映像はこちら)。伊勢神宮のご祭神はアマテラスオオミカミつまり太陽神です。

古代エジプトのファラオが建立したアブシンベル神殿も冬至の日に神殿の一番奥のラムセス二世の顔を照らすように設計されています。ラムセスとは「ラー(太陽神)から生まれしもの」という意味です。

エジプトでは古代の神殿は観光地となってしまいましたが、日本の古代からつづく聖地は観光地だけではなく神事が絶え間なく行われる生きた「場」だということは外国のひとに自慢できるおはなしです。

 

 

 

 

お伊勢参りの旅は道連れ…

旅は道連れ
JR紀勢線の社内

来年は伊勢志摩サミットが開催されます。世界中の人たちが日本の聖地に注目することでしょう。

こちらのスケッチは今年の夏にJR紀勢線に乗ったときのもの。名古屋からいつもは近鉄線に乗るのですが今回はJRを利用。空は快晴で入道雲がまぶしく、稲穂も輝いています。

2両編成のローカル線の席は満席。乗っている人たちはみなお伊勢参りの仲間のように感じてしまいます。昨年の式年遷宮(しきねんせんぐう)のときは過去最高の参拝者で外宮(げぐう)と内宮(ないぐう)あわせて1000万人を超えたそうです。遷宮の後に参拝したときは新しいお宮のヒノキの香りで境内はすがすがしい空気で満ちていました。

目の前の席に座っているお二人はおばあちゃんとお孫さんでしょうか。おばあちゃんが話しかけるとお孫さんは実に立派に受け答えしています。パリッとした白いシャツを着た女の子におばあちゃんがアメちゃんを渡すとおいしいそうにほおばります。おばあちゃんもとってもうれしそうです。見ているこちらまでもが幸せになってしますような光景です。

名古屋を出てから一時間ほどたったでしょうか。女の子はさよならといって電車を降りてしまいました。おばあちゃんもニコニコ会釈をして、あとはなにごともなかったように車窓をながめています。こちらはてっきりお孫さんとの旅かとおもっていたらどうやら赤の他人同士だったようです。

 

ハロウィンと聖者

HappyHalloween2015
HappyHalloween2015

街で見かけたコスプレ女子友。ほほにはhappy halloweenとペイントしています。二人ともおそろいのコスチュームで、一人はキラキラした猫耳をつけています。

20年前までは英語学校の児童たちや都内に住む欧米人が楽しむお祭りでしたがいつのまにかコスプレ大好きなひとたちにも伝染したみたいです。もともとケルト人の収穫を祝うお祭りだったのが、後にキリスト教のお祭りに変容してゆきます。

日本でなぜ盛んになってきたかについてwikiでは東京ディズニーランドの影響を指摘しています。

ところで、日本の伝統的な収穫祭は皇室行事のなかでもっとも大切な「新嘗際(にいなめさい)」(11月23日)です。敗戦後は皇室行事色をなくすために勤労感謝の日という名前に改められていますが、毎年勅使が伊勢神宮に遣わされています。

StBrothers2015次の日に電車に乗るとまるでイエスさまとそのお弟子さんたちのような若者を目撃しました。両脇の男性は立派なひげを生やしています。真ん中の女性はマグダラのマリヤかもしれません。スマホをいじっていました。3人ともおそらく赤の他人だと思いますがハロウィンの季節がら聖人が目の前に現れたのかなと思いました。