諏訪大社と御柱とアブラハム

201607下諏訪今年は奇祭諏訪大社の御柱(おんばしら)祭りの年です。こちらのスケッチは今年7月のもので、7年ぶりに下社春宮を参拝しました。下社春宮の御神体はイチイの木です。大きなしめ縄は出雲大社と同じです。オオクニヌシノミコトが出雲のクニを譲って諏訪にたどり着いたのですから当然です。

7年に一度、山から切り出された大木が崖を滑り下り、街の中を大勢の氏子さんたちに引っ張られて巡行する。とにかくどこから人がわいてくるのかと思うぐらいの人出になります。

御柱20160717こちらは下社秋宮の御柱。秋宮のご神体は杉の木です。20メートル近い大木が社の四隅に鎮座します。祭りのたびに亡くなるひとがいるといわれる荒っぽい祭りです。

諏訪湖の南に位置する上社のご神体は守屋(もりや)山(1,654m)というなだらかな山です。この上社の近くに代々上社の神職として奉職してきた守矢(もりや)家がありその敷地に資料館があります。上社では毎年「御頭祭」というシカの首を奉納する祭りがあります。その様子を再現したものが資料館に展示してあります。

柱と生贄と守屋山。モリヤ山、あるいはモリヤの地は旧約聖書でアブラハムがイサクを生贄に捧げた場所の名前です。モリヤはヘブライ語で「主が備えた場所」という意味です。

アブラハムは神の命令に従いイサクを生贄にしようと刃物を振りかざしたとき天使が顕れそれを止めます。アブラハムはイサクの代わりに茂みにいた雄羊を生贄にします。その後バール神に捧げる人身御供の習慣はなくなったといわれています。

明治神宮は古墳をイメージした森

ベストセラー作家の奥野宣行さん
ベストセラー作家の奥野宣之さん

ベストセラー作家と出版エージェントと編集者とのコラボレーションで生まれた「図書館超活用術」を事例に、出版企画の立て方講座が大阪で開催されました。奥野さんはべストセラー作品「情報は一冊のノートにまとめなさい」(Nanaブックス 32万部累計50万部)で知的生産術の再発見と定義で注目される堺市在住の人気作家です。

セミナー参加者はご自身の作品や著作のすでにある人やブロガーなど表現を実践しているひと、これから表現してそれを生業にしようというみなさんの集まりです。

講師と参加者との懇親会
懇親会の様子

奥野さんのデビュー作のテーマが「知的生産とノート」のご縁でしょうか、セミナーで隣の席だったみやさんはかわいいイラストとマインドマップ(木の根っこのような線とキーワードで記録する方法)で記録をとっています!

ファイナンシャルプランナーの荒木さんnoteというプラットフォームを使った金融資産運用ブログを執筆しています。

奈良市にお住まいの出雲さんは「いずパパCafe~旅と文具と~」で知的武装品としてのメモ帳、ノート、筆記具のノウハウを紹介しています。

あらためて「情報は一冊のノートにまとめなさい」を読み返していたら奥野さんのノートに書き込んだ事例に「書評:明治神宮は古墳をイメージした森」という一文が載っていました。

このブログで以前書いた奈良県の大神神社のご神体の三輪山、諏訪大社の御神体である守屋山、和歌山県の花窟神社(はなのいわやじんじゃ)、クスやシイなどの常緑広葉樹で覆われたなだらな稜線は古代の日本人にとって聖別される形だったのではという感覚がずっとあったのですが….

「明治神宮は古墳をイメージした森」でググってみたところ「森林ジャーナリストの思いつきブログ」に「本多静六と明治神宮」という記事を見つけました。

以下引用、「明治神宮を創設する際の鎮守の森づくりを依頼された本多は、期待された杉並木の荘厳な森を覆して、照葉樹林の森を企画する。仁徳天皇陵のような古墳に繁る森をイメージしたとされる。」

そういえば奥野さんのお住まいは仁徳天皇陵のある堺市。3年ほど前に訪れたとき御陵の鳥居の前でボランティアのおじさんが見学にきていたおとうさんと小学生のむすこに「民のかまど」の話をしていました。

仁徳天皇陵を鳥居のある正面からみると、そのなだらかな稜線が三輪山、守屋山とかさなる形であったのは単なる偶然ではないのだなあと確信するきっかけになったセミナーでした。