五島列島最大の島、福江島には小さな空港があります。
中心市街地から車で十五分ほど。
滑走路は一本だけの、小さな島の空港です。
福岡空港の一番端の搭乗口から、双発プロペラ機に乗り込み、40分ほどで五島へ。
飛行機は島の人にとって、日常の足。
旅から帰ってきた機内には、不思議とほっとした空気が流れています。
お土産の紙袋を足元に置いた人。
窓の外に見え始めた島影を静かに眺める人。
久しぶりに会う家族を思い浮かべているのか、小さな子どもが嬉しそうに窓の外を指差しています。
仕事を終えて戻る人も、旅行を楽しんで帰ってきた人も、また、これから五島に旅する人も、みんな少しだけ肩の力が抜けているように見えます。
そんな機内の様子を眺めていると、スケッチブックを開きたくなります。
空港は、人がすれ違う場所。
でも、五島へ帰る飛行機は少し違います。
「おかえり。」
そんな言葉が聞こえてきそうな、やさしい時間が流れています。

