アンダーアーマー

アンダーアーマーな青年
アンダーアーマーな青年

Under Armourは米メリーランド大のアメフト選手だった青年が創業したブランド。ちょうどブランドのコンセプトにぴったりな体型の青年に遭遇したのでスケッチしました。まるでショップのショーーウインドーから飛び出したようなみごとな体型です。

そういえばナイキもオレゴン大学の学生が創業したブランドで、最初のロットは日本のオニツカタイガーが生産したのは有名な話です。

満月と新月のときがお休み

ハセガワスタイル
ハセガワスタイル

渋谷にある隠れ家Bar Hasegawa Style の愛子さんです。このお店は土日も営業していますが、満月と新月のときにお休みになるそうです。女性のリズムに合わせたシフトなのでしょうか?ちょっとユニークな経営ポリシーです。

お店に寄ったときはいらっしゃった方たちの似顔を描いて楽しませていただいています。来店したらぜひトイレものぞいてみてください。壁に小生の作品を見ることができます。

三ノ輪 カラオケ優美ン(ゆうみん)

朝倉歌謡教室 夜はカラオケ道場
朝倉歌謡教室 夜はカラオケ道場

都電荒川線三ノ輪橋駅にある三ノ輪商店街は実に愛すべ商店街です。金物屋さん、お惣菜屋さん、銭湯など下町情緒満開です。それにお弁当が290円と格安なのに思わずお店やっていけるのかな?と心配してしまいます。商店街の中ほどにある「はきものマスヤ」の角を曲がると徳間ジャパンに所属する歌手の朝倉由美子さんのお店があります。

じつは朝倉由美子がどういうひとかよく知りませんが看板に魅かれて、仕事帰りに勇気を出してお店の扉を開けてみました。するとどうでしょう。90歳の山崎さんをはじめ、北区や板橋区からの平均年齢70歳のお客さんであふれかえっています。

みんなが「ちゃん」付けで呼び合ってます。舞台にはミラーボール。パリッとノリのきいたワイシャツにネクタイ姿の紳士、ドレス姿の淑女が持ち歌を披露しています。夕方6時だというのにもう満席です。それでも近所のひとがひっきりなしにやってきます。10名ほどいらした皆さんのマイクを握る雄姿をスケッチ。最後に色を塗ってお土産に差し上げました。

女将の朝倉由美子さんは実に気さくな方で扇子を片手にみなさんの歌にあわせて踊ります。似顔絵を描いたお礼にとお酒もごちそうになったりと、下町パワーフルスロットルの楽しいお店でした。ちなみに写真の女子は今晩助っ人で入ったはるこさんです。

 

侍魂とキリスト教精神

侍風の老人
侍風の老人

病院の待合室で見かけたちょんまげがよく似合う老紳士。しわをすこし少なくして描いていたらなんかいい感じの男前になってしまいました。

江戸から明治にかけての古い写真がYouTubeで出回っていますが、当時の人も現代の日本人も服装こそちがいますが雰囲気はそんなに変わらないなと思うこともあります。

ところが、以前ハワイ島の日本人移民2世のひとのレストランで食事をしたとき、そのしぐさや言葉遣いを祖父世代の古風なものに感じたことがあります。日本の社会から隔離されて影響を受けなくなるとタイムカプセルのようにその当時の空気感が身体に残るのでしょう。

昨年なくなった元日本の陸軍少尉の小野田寛郎さんが戦後29年ぶりにフィリピンのルバング島から日本に帰ってきたら、まったく違う価値観が日本全体を支配しており、マスコミは軍人をまるで犯罪者のように扱うのにいたたまれずブラジルに移民したはなしがあります。

なぜ戦前と戦後でそれほどまで価値観が変わったか?今では米国が約7年間の占領期に大規模なプロパガンダ政策(War Guild Information Program)により伝統的な価値観は破壊され贖罪意識が埋め込まれたその結果であることは広く知られるようになっています。

「侍スピリット(武士道)」とはなにかという議論をイギリス人としたことがあります。侍=戦士という図式で西欧の人は考えています。戦士=野蛮と言い換えることもできます。日本の侍は古風な戦士の形態、それは「自己犠牲」の精神を前提にしたものでありキリスト教の考えと共通するところだと話すとそのひとは「へーそうなんだ」という顔をします。

街道の蕎麦屋

武蔵五日市 そば屋魚鶴
武蔵五日市 そば屋魚鶴

JR武蔵五日市線の終点は秋川渓谷の町です。街道沿いの商店街は歩いて10分ぐらいで通り過ぎてしまいますが、そば屋にすし屋、八百屋、洋品店、靴屋、おもちゃ屋さんなどなんでもあります。小学生が社会科の授業でこの町の地図をつくったら生活に必要なお店を1日ですべて描き込むことができるくらいのサイズです。

駅から歩いて5分の秋川渓谷は清流と釣りが気軽に楽しめる素敵な場所です。またバスにのれば奥武蔵の低山ハイクや温泉が楽しめます。

写真のおばちゃんは武蔵五日市街道沿いのそば屋の女将さんで今年80歳になるとか。元気に毎日お店に立っています。週末のお昼時は結構みせは込みます。

武蔵五日市隣には障害者の集まりに参加してきたという車椅子の女子と付き添いのおばさんが同席したので一枚描いてさしあげました。この絵を描いていたら女将さんがわたしも描いて!というリクエストをいただき上の作品ができた次第です。

舞台女優と特攻隊

女優 石神悠紀
女優 石神悠紀さん

写真の美女は女優さんです。知り合いの方から紹介してもらったバー(Bar Hsegawa Style)のカウンターで遭遇しました。

彼女は10月7日-12日は『MOTHER~特攻の母 鳥濱トメ物語~』で特攻隊の妻役として出演しています。鹿児島県にあった陸軍航空隊の基地(知覧:ちらん)にあった実話をもとにした舞台です。彼女も知覧を数回訪れたことがあるそうです。

小生も知覧にいったことがあります。かつての基地は知覧特攻平和会館と公園として整備されています。そこへと向かう緩やかな坂道を車で上ってゆくと航空服の若者の胸像が刻まれた灯篭がずっと続きます。

これから自分たちが訪問しようとしているところは観光地や博物館などではなく鎮魂と慰霊の場所であることを悟ります。

会館の入り口には天女に抱えられ燃える隼戦闘機から昇天する若いパイロットの壁画が眼に入ります。そして、多くの若い女性と親子連れで館内はしずかな熱気で満ちています。その光景はとても衝撃的です。

会館の敷地内には小さな護国神社がありボランティアの青年たちが掃き清めていました。現在、知覧に展示されている遺書などをユネスコの世界記憶遺産に登録するための活動がすすめられているそうです。

ちい散歩

御岳神社参道のそば屋
御岳神社参道のそば屋

東京都にも山岳信仰のメッカがあります。御岳山(みたけさん:929m)はケーブルカーもあって手軽に低山ハイキングが楽しめる山です。

山頂付近には、おそばやさんやおみやげ物屋さんがありちょっとした天空に浮かぶ集落になっています。写真のおばちゃんは御岳山神社の参道にある宝本店の女将さん。このお店はテレビの「ちい散歩」でも紹介されています。

残雪ののこる早春に御岳山神社を参拝したときにちょっと寄り道。今はなき地井さんもスケッチをした場所でおばあちゃんの似顔絵を描いたところ、お礼に生わさびをいただきました。わさびは御岳山の名物です。家に帰ってお茶漬けにしたら、香ばしくほのかにあまいわさび味を楽しむことができました。

outback steakhouse Ebina

20150104_Ebina

小田急線の海老名駅周辺は注目です。10月29日にららぽーと海老名がオープン。海老名の名前は東名高速道路を使う人や関東地方でAMラジオをよく聴く人にとっては週末や連休中の渋滞ポイント「海老名サービスエリア」で印象深い地名です。

奈良時代には相模国分寺が設置され江戸時代は丹沢の山岳信仰の聖地大山詣で有名の大山街道(現在の国道246号線)が整備され交通の要衝となります。

戦前は海軍の飛行場、戦後は米軍に接収され現在では米国海軍と海上自衛隊が共同運営をしている厚木飛行場が近くにあります。

写真の美女は海老名駅のショッピングセンター、ビナウォークにあるアウトバックステーキハウスのさぶちゃん。てきぱきとした接客が魅力的です。ここのアウトバックステーキのお客さんは米軍基地の家族が多いのも特徴です。

ビナウォークにはPXという名前の食品雑貨のお店があります。もともとはpost exchange の略で基地内の売店のことをいいます。松屋銀座も戦後すぐに米軍に接収されTOKYO PXといわれていました。PXの品物というと子供ころ食べたビスケットとチーズの入ったダークグリーンの缶詰がえらくまずかったのを思い出します。

奥黒部

奥黒部の山小屋 平の小屋
奥黒部の山小屋 平の小屋

夏になると北アルプスが恋しくなります。いまから7年ほど前、まだ息子が小学校4年生だったころ北アルプの針の木岳(2,821m)を一緒に登りました。父親の趣味にまだつきあってくれる年頃です。大学1年の夏に登り雪渓とカール地形と高山植物コマクサに魅了された思い出の山です。

また、針ノ木峠は戦国武将佐々成政(さっさなりまさ)が長久手の戦いで勝利した徳川家康に豊臣秀吉との徹底抗戦を進言するため厳冬期に峠越えした舞台としても知られる後立山連峰を代表する山です。

針ノ木岳の山頂から黒四ダムを見下ろすとその湖畔に平の小屋を見つけることができます。かつては越中富山と信州長野へぬけるマタギやイワナ漁師、商人が利用した山岳古道の一つでした。

今日のスケッチは黒部の谷底にある平の小屋から紺碧の空をながめている様子。まったく外界とは隔絶された別世界です。一泊してさらに黒部川の上流へと計画していましたが、湖畔でイワナ釣りや日長周囲の山をスケッチしていたらあっという間に一週間が過ぎてしまいました。

あなどれない少女

私だけが知っている
私だけが知っている

こどもはあなどれません。電車の中でスケッチしていても大人が気づくことはまずありません。そんな変なことをするひとが電車に乗っているはずがありません。とうぜん新聞やテレビで話題になったりもしません。

ところがこどもは違います。初夏の休日、京王線で高尾山にいったとき楽しそうな親子を目撃。さっそくスケッチをしていると左端のお姉ちゃんはあやしい人に気づきます。こちらは、サングラスに野球帽、ヘッドフォンをしているのでみるからの怪しい風体ですが、まわりのひとはまさかスケッチをしているとは思いません。

おねえちゃんは、いもうととおかあさんに自分の発見した今そこにある危機のことを耳元でささやきますが、信じてもらえません。なんと不条理な世の中でしょう。ふたりは能天気にこれから行く新緑の高尾山のことを話しています。おねえちゃんは目の前の不審者のことを一生懸命伝えようとしますが、しかし伝わりません。

たしかにこどもは変な常識にとらわれないので、とても鋭い勘が働くことがあります。おとなになるにしたがってそんな大切な勘が常識というノイズに埋もれてしまうのはなんとももったいないことだなと思った次第です。