今年の流行色

今年の流行色
今年の流行色

今日も渋谷には多くのコスプレマニアがハロウィーンをネタに楽しんでいました。そろそろ一年を振り返ってみたくなる季節です。今年流行色はひとつは深緑でしょう。2月ごろから街中で頻繁に見るようになりました。

こちらの若奥さん東急バスのなかで友達とダンナのはなしに夢中です。2歳ぐらいのおとこのこは母親のダンナのグチには興味ないようで外の景色をみています。ミリタリーグリーンというようですが、MARC JACOBS(マークジェイコブス)やGUCCI(グッチ)の提案だそうで、東急沿線の流行に敏感なおかあさま方はきちんとチェックしているようです。

ミリタリーオタクはこの色のことをオリーブドラブというでしょう。プラモデルでアメリカ軍の戦車や歩兵を着色するときに必ずお世話になる色です。敗戦後70年、安保法制とも関係あるのでしょうか。

LVモノグラムのご婦人また今年提案された色は原色系の青、黄色、白、黒なのだそうですがそれらの要素をすでに取り入れた最新モードで武装したご婦人を山手線の車内で目撃しました。バックはルイ・ヴィトンの白、デニムブルーのジャケット、赤いスマホ、黒のスパッツと黒のブーツ。完璧です!

 

 

うふふガールズ

ufufuGirl
ufufuGirl

京都大丸となりの洋食屋さんで目撃したお嬢さんとおかあさまがハヤシライスとオムライスカレーをいただいている様子です。

フィールドノートを見ると2012年11月の日付です。二人ともちょっと似た感じのアウターを着ていますので仲がよさそうです。

お嬢さんは大丸のufufugirlsの紙袋をテーブルの下においています。うふふガールズの詳細は各自でみてください。ちなみにはてなには「18~25歳前後の女性をターゲットにした、衣料品・雑貨のフロアの名称」と説明がありました。ちょうどおかあさまの財布を頼るにもいい年頃です。

 

 

 

 

ハロウィンと聖者

HappyHalloween2015
HappyHalloween2015

街で見かけたコスプレ女子友。ほほにはhappy halloweenとペイントしています。二人ともおそろいのコスチュームで、一人はキラキラした猫耳をつけています。

20年前までは英語学校の児童たちや都内に住む欧米人が楽しむお祭りでしたがいつのまにかコスプレ大好きなひとたちにも伝染したみたいです。もともとケルト人の収穫を祝うお祭りだったのが、後にキリスト教のお祭りに変容してゆきます。

日本でなぜ盛んになってきたかについてwikiでは東京ディズニーランドの影響を指摘しています。

ところで、日本の伝統的な収穫祭は皇室行事のなかでもっとも大切な「新嘗際(にいなめさい)」(11月23日)です。敗戦後は皇室行事色をなくすために勤労感謝の日という名前に改められていますが、毎年勅使が伊勢神宮に遣わされています。

StBrothers2015次の日に電車に乗るとまるでイエスさまとそのお弟子さんたちのような若者を目撃しました。両脇の男性は立派なひげを生やしています。真ん中の女性はマグダラのマリヤかもしれません。スマホをいじっていました。3人ともおそらく赤の他人だと思いますがハロウィンの季節がら聖人が目の前に現れたのかなと思いました。

 

 

 

 

 

 

満月と新月のときがお休み

ハセガワスタイル
ハセガワスタイル

渋谷にある隠れ家Bar Hasegawa Style の愛子さんです。このお店は土日も営業していますが、満月と新月のときにお休みになるそうです。女性のリズムに合わせたシフトなのでしょうか?ちょっとユニークな経営ポリシーです。

お店に寄ったときはいらっしゃった方たちの似顔を描いて楽しませていただいています。来店したらぜひトイレものぞいてみてください。壁に小生の作品を見ることができます。

三ノ輪 カラオケ優美ン(ゆうみん)

朝倉歌謡教室 夜はカラオケ道場
朝倉歌謡教室 夜はカラオケ道場

都電荒川線三ノ輪橋駅にある三ノ輪商店街は実に愛すべ商店街です。金物屋さん、お惣菜屋さん、銭湯など下町情緒満開です。それにお弁当が290円と格安なのに思わずお店やっていけるのかな?と心配してしまいます。商店街の中ほどにある「はきものマスヤ」の角を曲がると徳間ジャパンに所属する歌手の朝倉由美子さんのお店があります。

じつは朝倉由美子がどういうひとかよく知りませんが看板に魅かれて、仕事帰りに勇気を出してお店の扉を開けてみました。するとどうでしょう。90歳の山崎さんをはじめ、北区や板橋区からの平均年齢70歳のお客さんであふれかえっています。

みんなが「ちゃん」付けで呼び合ってます。舞台にはミラーボール。パリッとノリのきいたワイシャツにネクタイ姿の紳士、ドレス姿の淑女が持ち歌を披露しています。夕方6時だというのにもう満席です。それでも近所のひとがひっきりなしにやってきます。10名ほどいらした皆さんのマイクを握る雄姿をスケッチ。最後に色を塗ってお土産に差し上げました。

女将の朝倉由美子さんは実に気さくな方で扇子を片手にみなさんの歌にあわせて踊ります。似顔絵を描いたお礼にとお酒もごちそうになったりと、下町パワーフルスロットルの楽しいお店でした。ちなみに写真の女子は今晩助っ人で入ったはるこさんです。

 

侍魂とキリスト教精神

侍風の老人
侍風の老人

病院の待合室で見かけたちょんまげがよく似合う老紳士。しわをすこし少なくして描いていたらなんかいい感じの男前になってしまいました。

江戸から明治にかけての古い写真がYouTubeで出回っていますが、当時の人も現代の日本人も服装こそちがいますが雰囲気はそんなに変わらないなと思うこともあります。

ところが、以前ハワイ島の日本人移民2世のひとのレストランで食事をしたとき、そのしぐさや言葉遣いを祖父世代の古風なものに感じたことがあります。日本の社会から隔離されて影響を受けなくなるとタイムカプセルのようにその当時の空気感が身体に残るのでしょう。

昨年なくなった元日本の陸軍少尉の小野田寛郎さんが戦後29年ぶりにフィリピンのルバング島から日本に帰ってきたら、まったく違う価値観が日本全体を支配しており、マスコミは軍人をまるで犯罪者のように扱うのにいたたまれずブラジルに移民したはなしがあります。

なぜ戦前と戦後でそれほどまで価値観が変わったか?今では米国が約7年間の占領期に大規模なプロパガンダ政策(War Guild Information Program)により伝統的な価値観は破壊され贖罪意識が埋め込まれたその結果であることは広く知られるようになっています。

「侍スピリット(武士道)」とはなにかという議論をイギリス人としたことがあります。侍=戦士という図式で西欧の人は考えています。戦士=野蛮と言い換えることもできます。日本の侍は古風な戦士の形態、それは「自己犠牲」の精神を前提にしたものでありキリスト教の考えと共通するところだと話すとそのひとは「へーそうなんだ」という顔をします。

あなどれない少女

私だけが知っている
私だけが知っている

こどもはあなどれません。電車の中でスケッチしていても大人が気づくことはまずありません。そんな変なことをするひとが電車に乗っているはずがありません。とうぜん新聞やテレビで話題になったりもしません。

ところがこどもは違います。初夏の休日、京王線で高尾山にいったとき楽しそうな親子を目撃。さっそくスケッチをしていると左端のお姉ちゃんはあやしい人に気づきます。こちらは、サングラスに野球帽、ヘッドフォンをしているのでみるからの怪しい風体ですが、まわりのひとはまさかスケッチをしているとは思いません。

おねえちゃんは、いもうととおかあさんに自分の発見した今そこにある危機のことを耳元でささやきますが、信じてもらえません。なんと不条理な世の中でしょう。ふたりは能天気にこれから行く新緑の高尾山のことを話しています。おねえちゃんは目の前の不審者のことを一生懸命伝えようとしますが、しかし伝わりません。

たしかにこどもは変な常識にとらわれないので、とても鋭い勘が働くことがあります。おとなになるにしたがってそんな大切な勘が常識というノイズに埋もれてしまうのはなんとももったいないことだなと思った次第です。

 

現代の魔女

現代の魔女
現代の魔女

熟年女性がタロットカードを手に中年男性になにやらささやいています。慎重にカードをシャッフルし、カードをめくり、ときどき男性の手に触れながらその意味を耳元でささやいています。夫婦ではなさそうです。

どんなアドバイスをしているのかはわかりませんが、男性はとても熱心に聞いています。時々照れ笑いをしているところみると、なにか本人しか知らいないような秘密を彼女が言い当てたのかもしれません。

そうか、これは「出張占い」かなとおもってしばらくながめていると、最後に彼女がカバンからとり出したのは生命保険のパンフレットでした。

山のあなた

北陸の霊峰白山
北陸の霊峰白山

「山のあなたの空遠く幸い住むと人は言う…」梅雨明け間じかになるとこのカール・ブッセの詩を思い出します。中学校のとき、夏休みのワークブックに蓼科高原の写真といっしょにこの詩が掲載されていました。

今日のスケッチは夏真っ盛りの白山(2702m)を中腹から見上げたものです。白山は山岳信仰のメッカでもあり、お花畑のみごとな北陸を代表する霊峰です。

火山の猛々しさと残雪、緑のハイマツそして入道雲のコントラストがたまりません。空と稜線の境目をえんぴつで追っかけているとその向こうにはなにか幸せがありそうな気がしてきます。

だいぶたってからカール・ブッセの詩の後半を知りました。

噫(ああ)、われひとゝ尋(と)めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。

山の向こうには何かいいものがあるかと思ったらどうもそうではないようです。人のいったことをあてにしていたらロクなことないよということでしょう。そうはいってもやっぱり稜線の向こうにはなにかありそうです!

大宰府天満宮

大宰府天満宮
大宰府天満宮

天神様でおなじみの太宰府天満宮。早朝に参拝に訪れてみるとすがすがしい空気で満ちています。小学生の男の子がお父さんといっしょに日課の参拝でしょうか「おはようございます!」と見ず知らずのわたしたちにあいさつしてきます。思わず感心してしまいました。

今から40年以上前、千葉の田舎では夏休みに「テンジンコ」という行事がありました。近所の神社に小学生だけが集まって勉強をします。参加する子どもはお米を1合持参し当番の子の家に預けておくのが習わしです。

神社のとなりの小さな公民館の座敷で勉強やふざけっこをしているとお昼のサイレンが聞こえてきます。お米を預けておいた家に行くと、広間に座敷テーブルが準備してあり、そこには人数分のカレーライスが並んでいます。朝もってきたお米がカレーに変身しています。

お昼を食べた後はひたすら遊びます。夜には肝試しや花火と勉強の記憶はほとんどありません。だいぶ後になってこの「テンジンコ」といっていた行事は「天神講(てんじんこう)」であることを知ります。学問の神様にあやかっての子どもたちだけの夏の小さなお祭りです。いまでもこの行事は残っているのでしょうか?気になります。