飯能の古民家カフェ crock

西武線飯能駅から徒歩3分のcafe crock(カフェ・クロック)は、元高校数学教師をしていたオーナーが経営古店舗本と音楽とアートの楽しめる素敵なカフェです。

退職後、故郷に戻り亡くなった両親の経営していた店舗を改装した思い出と夢の詰まったカフェです。

ビートルズとユーミンの曲が流れる店内には、壁面いっぱいの本棚と、欧州を旅した時にオーナが描いた水彩画が展示されています。

電子ピアノとミキサーが完備された店内では、ライブ演奏会も開催されいます。

昭和35年オープンの時計店舗を改装して令和4年にカフェにカフェとしてオープン

はじめて訪れたのは、7月の下旬の猛暑の日。スケッチスポットを探して炎天下の中歩ていると、さびれた商店街の裏路地になにやら雰囲気のあるカフェがあるではありませんか!

部室のようなカフェ

看板にはBOOK, GALLERY, MUSICと自分の好きなものが三つ書かれています。冷たいビールを注文し、奥のギャラリーでマスターの描いたアウシュビッツや赤の広場、アンネフランクの家などを観ていると、ご主人が気さくに話しかけてきます。

旅先でのスケッチしていると、いろんな人が話しかけて来て交流が始まります。なにより初めての土地でもスケッチブックを持って、たたずんでいても「怪しまれない」のがよいのだそうです。

ちょうどその日は、夕方にジャズのライブ演奏もあるとのことで、だんだんとお客さんが集まってきます。

音楽関係の仕事をしている人やタペストリーを制作している芸術家、元大学の教員だった人など表現の得意な人たちが集まってきます。

高校で軽音楽部と演劇部の顧問をしていたマスターを慕って来店するので、店内はまるで放課後の部室のような雰囲気です。

カフェは、昭和35年(1960)オープンした両親が経営していた時計とメガネの小売店舗を令和4年(2022)に改装してオープンし今年で2周年を迎えます。

退職後の自分の居場所創り

1960年代の飯能市の人口は約31000人、約20年まえの平成17年(2005)の84000人をピークに、令和6年現在(2024)は78000人まで減少しています。ご両親が時計店を経営していた当時は、近くにあった百貨店との相乗効果で周辺の商店街は賑やかだったそうです。

しかし現在、日本の多くの地方都市と同じように、ここ飯能もシャッター商店街となってひっそりとしています。

そんな飯能でカフェオープンしたのは、教員を退職した後の自分自身の居場所を創りたかったのが動機で「家でも職場でもなく、もう一つの自分と出会える「第三の場所」がcafe crockなんです」(マスター談)。

元時計店だったことからclockと、ご自身の大好きなロック音楽のrockをかけわせて、cafe crockと命名。

ほぼ同じ世代のマスターとお話していると、還暦を過ぎ、退職など人生の転換点を迎え、残りの余生は自分の大好きな人やモノと思い出に囲まれた場所に身を置きたいという、30年以上離れていた故郷への郷土愛に、共感するところが沢山あります。

まち歩きに来た女子にも人気のスポットcafe crock。 カレーとパスタとコーヒーが楽しめる

古民家再生で交流人口を増やす

飯能は、江戸時代に木材の流通、明治時代に近代化を支えた生糸・織物の流通拠点としてとても栄え、埼玉西部地区を代表する「まるひろ百貨店創業の地」としても知られています。

また、秩父山地を構成する古生層・中生層など古い地質時代の強固な地盤に支えられ関東大震災の影響がほとんどなく、さらに隣接する入間市、福生市のような基地などの軍需産業がなかったことが幸いし、先の大戦の空襲の被害からも免れました。

その結果、まちの中心地には古い木造建物や蔵屋敷がよく保存され、150年近くまえの古民家、町屋、商家の建物がカフェやギャラリー、演奏会に使用されるアートスペースとして活用されています。

右側の蔵はカフェ草月庵として活用されているが、左の建物は解体され整地されている最中

しかし、高齢化と相続により毎年のように古い建物は解体され、貴重な歴史景観はどんどんと消えてゆきます。

築100年以上の建物を維持管理するコストと不便さは相続した家族にとっては重荷となってしまいます。

cafe crockに隣接する1920年代に建てられた古民家も、昨年マスターのお母さまが亡くなられ空家となっていました。

そんなマスターが、民泊や読書会、音楽会などに活用できるよう大正時代の古民家改装の資金調達、クラウドファンディングを企画を支援しようと、古民家スケッチで資金集めを応援することとなりました。

内装イメージ。床を補強し、トイレと台所をモダンにしつつも建具や和室、廊下、欄間を保存活用する計画(原画はカフェに展示中)
古民家くろっくの改装後のイメージ図(原画はカフェに展示中)

個展のお知らせ

来年1月5日から31日までcafe crockで記念すべき第一回のジオブラ展「飯能の古民家建物原画展」を開催します。

詳細はこちらをご覧ください。

飯能の魅力の詰まった歴史景観を約20点のスケッチで楽しめる企画です。ぜひお越しください。

cafe crockへのアクセス

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